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じゃらんネットのご利用は計画的に

月刊誌のじゃらんの話に続いて、インターネット版のじゃらんのお話です。

城崎温泉でも多くの旅館が利用しているじゃらんネット。
最近ではじゃらんネット内に、ブログやフォトギャラリー、さらには動画なんかまで入れられるようになり、凄い勢いで発展しています。
実際、集客力も半端無いようで、年々売り上げは増加しているようです。

クチコミが客を呼ぶ

じゃらんネットの強みはなんと言っても豊富な口コミです。
利用したお客様が100人が100人「良かった!また行きたい!」と書いていれば、旅館側の提供するどんな情報よりも信用してもらえます。

旅館側は、このクチコミで良いことを書いてもらおうと、接客やサービスをより頑張るようになります。頑張ればお客様の評価も上がり、お客様が増え、またそのお客様が別のお客様を呼ぶという、まさに良い事尽くめのシステムです。(その分、負のスパイラルに落ちたらきついですが・・・)

お客様の側からしても、一つのクチコミでは大して信用できませんが、50、100、200とクチコミが増えていけばとても信用の出来る判断材料になります。
自分なら、50件以上のクチコミで平均4.5くらいの好評価(5点満点です)を得ている旅館さんなら「まず間違いないだろう」と候補に入れますし、実際にクチコミで選んだ旅館はハズレが少ないです。

手数料は高い?それとも安い?

 城崎温泉でもうまく利用している旅館さんなら、毎月かなりの売り上げを上げていることと思います。数百万の売り上げなら手数料は約10%なので、月に数十万の手数料を払っている旅館さんは決して少なくないでしょう。

数十万の手数料というのは広告費としては結構な額だと思います。しかし、実際に客を呼んでくれて、売り上げを上げているので、利用している旅館側からするとそれほど問題では無いのでしょう。
ただ、注意しなければいけないことがあります。

じゃらんネットの比率が50%を超えると・・・

「じゃらんネットからの集客が好調で、さらに力を入れたら、売り上げもますますうなぎのぼり!今では半分以上はじゃらんからの客だ!」という、一見好調な旅館さん。でもこれはちょっと危険です。

じゃらんなどのネットエージェントに頼りすぎると、経営もネットエージェントに左右されるようになります。
販売チャンネルの一つとしてのじゃらんネットはとても良いものだと思いますが、売り上げの比率はあくまでも自社サイトや電話からの予約が一番であるべきです。
自社サイトを充実させ、「メインの集客を自社サイト」を大前提とした上で、じゃらんネットや楽天、JTBなどのネットエージェントはあくまで販売手段を広げるための一つとして利用しなければいけません。

ネットエージェントに頼りすぎると、例えば「明日から手数料倍にするわ。」と急に言われても、売り上げがあるものだから逃げられません。実際にはこんなに急に上がることは無いですが、手数料は上がることはあっても下がることはまず無いと思ったほうがいいです。新しいサービスはどんどん増えるので、それにお金をかけるようになればなるほど、だんだんと抜け出しにくくなって行きます。
結果的にネットエージェントのさじ加減一つで経営が左右されるといういただけない状況にもなりかねません。

10%の手数料は安くは無い

半分以上をネットエージェントに頼るようになると、やはり手数料が大きくのしかかってきます。

例えば平均の部屋単価を仮に5万円としてみます。
ネットエージェントに払う手数料は、10%なら5000円となり、これが一組のお客に払う金額です。やはり結構な額です。

この手数料が必要なくなれば、嬉しくないですか?

嬉しいですよね?

自社サイトで全く同じプランを売れば一組で5000円も余分に利益があがることになります。どうせ売るなら自社サイトから売れるほうが絶対に嬉しいはずです。

では、どうすればよいか。

自社サイトをネットエージェントよりも充実させる

まず必要なのは、ネットエージェントよりも自社サイトの内容を充実させることです。自社サイトは常にネットエージェントよりも多くのプランを載せ、より情報を充実させます。
次に、ネットエージェントのプランよりも、自社サイトの同じプランを、少しでもお得な内容にします。料金を少し安くするなり、食事の品を増やすなり、サービスを余分につけるなり、いろいろと考えられます。
ほんの500円安くするだけでも良いのです。ネットエージェントに出しているものよりもお得感を感じられれば、お客様は自社サイトから予約するようになりますし、自社サイトとネットエージェントで同じ料金なら、ポイントのあるほうを選ぶでしょう。

お客様も良く見ています。いろいろな条件の中で最も条件の良いところを探して予約されます。(これ、ほんとですよ)
自社サイトを充実させていない旅館は、ここで凄く損をしているのです。

自社サイトのプランは同じ内容ならより安く。同じ料金ならサービスの一品を付けてみましょう。ほんの少しの違いでお客様は自社サイトに流れてくるようになります。
毎月同じ売り上げを上げていても、ネットエージェントが売り上げの半分を占める旅館と、売り上げの1/4を占める旅館なら、どちらが良いかは言うまでもありません。

じゃらんでブログをやるなら、自社サイトでもブログをやりましょう。
無料ブログを使えばタダで出来ます。(本当は自社ドメインの中で作るのがいいですよ。)

フォトギャラリーを作るなら、自社サイトにもフォトギャラリーを作りましょう。
自社サイトの内容を充実させて、ネットエージェントの同じプランよりもほんの少しサービスしましょう。

旅館側だけでなく、お客様の方も余分にサービスが受けられれば嬉しいはずです。
その喜びはリピーター獲得へも繋がります。
まさに良いこと尽くめ。

この辺で思い切って自社サイトを思いっきり頑張ってみようとは思いませんか?
じゃらんのクチコミ点数が平均4.0以上で、自社サイトからのお客が少ない旅館さんなら、売り上げを増加させつつかなりの経費削減が出来ますよ。(月に支払う手数料は半分近くに減ると思います。)

もちろん、ネットエージェントもフル活用すべきです

自社サイトを充実させるべきとは書きましたが、決してネットエージェントをやめたほうが良いということではありません。あくまで自社サイトをメインの窓口にすることが重要で、販売チャンネルは多いに越したことはありません。じゃらんや楽天も重要な販売経路の一つとしてフル活用すべきです。(ちなみに自分はじゃらんが大好きです。よく利用させてもらってます。(笑))
それに加えて城崎温泉の旅館ならお宿とれとれも外せません。上手く利用すればかなりの集客が見込めるのですから、利用しない手はありません。(ここだけの話、これを書いている今現在は競争率が低いので、人を惹きつけるプランがあれば簡単に集客できます。)

最後にケンコーコムブログで3年半前に見た格言です。

「蛙を熱湯に放り込めば、あわてて飛び出すが、水から徐々に温められると、気持ちよくゆであげられて、反応しなくなり、やがて死んでしまう。」

「財政破綻の国に移住しようとすれば、あわてて逃げ出すが、豊かな状態から徐々に財政悪化していくと、放漫な生活をやめられなくなり、やがて自分も破綻してしまう」

「ショバ代の高い百貨店に出店すると、帳尻が合わずにあわてて逃げ出すが、ショバ代がタダ同然の状態からだんだんと値上げされると、売上が結構あるから逃げられなくなり、やがて売れば売るだけ損する状態に陥ってしまう」

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[...] じゃらんネットにお客が流れる可能性も じゃらんネットと同一のプランということは、宿のサイトとじゃらんネットのどちらでも宿泊予約が可能ということです。これはすなわち、宿のサイトで予約しようと思っていたお客様をじゃらんネットに取られてしまう可能性が出てくることを意味します。 お客様は本当に良く見ています。同じ内容でより安く泊まるために、色々なサイトを比較しています。(以前書いた「じゃらんネットのご利用は計画的に」もご参照ください) じゃらんのシステムを使うことで、よりじゃらんネットが比較対象としてあがって来ます。このシステムが浸透すればするほど「このデザインはじゃらんネットと同じだ。じゃらんネットも見てみよう!」と言うお客様は増えていきます。そのときに料金設定だけでなく、お客様の持っているポイントや、5%のポイント還元のことまで頭に入れないといけません。「宿のサイトで予約できるプランはじゃらんネットでも予約できる」という大前提は、売り上げの割合にかなり大きく影響すると思います。 [...]

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